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虫歯の進行を自力で止める2-3 ~アパガード

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ここから記事本文です。

おすすめ度・・・★★☆(管理人によるアパガードの使用結果については、掲載予定の別の記事でご紹介します)

虫歯の進行を自力で止める2-2 ~MIペースト の続きです。
虫歯の進行を止めるのに役立ちそうなものとして、アパガードをご紹介します。


1. アパガードとは

  
MIペーストの説明で述べたとおり、歯は主にハイドロキシアパタイトで構成されます。
ハイドロキシアパタイトはリン酸カルシウム水酸化物イオンから成り立っています。

MIペーストの主成分は、ハイドロキシアパタイトを構成するリン酸カルシウムですが、ハイドロキシアパタイトそのものを配合した歯磨き剤があります。それが「アパガード」です。

アパガードには、天然のハイドロキシアパタイトに近い組成の「ナノ粒子薬用ハイドロキシアパタイト」という有効成分が含まれます。



2. アパガードの効能


アパガードの効能は以下の通りです。

① 薬用ハイドロキシアパタイトは細菌に付着する性質があり、虫歯菌や歯垢をからめ取り、除去します。
これにより、歯ブラシの届きにくい部位の歯垢も除去しやすくなります。
 参照⇒オーラルケア/フッ素について (ホワイトファミリー歯科) 「4.酸と菌から歯を守る、ツルツルな面を得る」の項

② 歯の脱灰した部分に薬用ハイドロキシアパタイトが浸透し、再石灰化します。
その再石灰化効果は、フッ化物配合歯みがき剤と同等であることが確認されています。
 参照⇒ゆめはんな歯科クリニック:「歯のトリートメント」
 
③ エナメル質のミクロの傷を埋めて滑らかにし、歯垢や着色を付きにくくします(再結晶化)。
 参照⇒歯のエナメル質を修復する歯磨き『アパガードリナメル』 (天野歯科医院)

上記①の歯垢除去効果から考えると、詰め物の下など歯ブラシの届きにくい場所にある歯垢を取ることで、そこでの虫歯の進行を抑制することも期待できそうです。



3. 象牙質の再石灰化とアパガード


アパガードで象牙質の再石灰化が可能かどうかについては、ネット上では確認できませんでした。

しかし、虫歯の進行を自力で止める2-1 ~フッ素で説明したように、象牙質はエナメル質よりハイドロキシアパタイトの構成率が低いにもかかわらず、フッ素で再石灰化できます。つまり、再石灰化が可能という性質を持ちます。
 
アパガードの主成分であるハイドロキシアパタイトは、エナメル質を再石灰化できます。そして、いま述べたように象牙質も再石灰化が可能という性質を持ちますから、アパガードで象牙質を再石灰化することもできるはず、と考えられます(ただし、これは管理人の希望的観測です)。



4. 知覚過敏とアパガード


ハイドロキシアパタイトは、知覚過敏治療に使われる象牙細管封鎖剤にも含まれます。そして、象牙細管内部に浸透することでこれを封鎖し、知覚過敏を緩和します。即効性・持続性のバランスに優れると言われています。
 参照⇒知覚過敏治療 (林歯科診療所)

アパガードもハイドロキシアパタイトを配合していますから、同様に象牙細管を封鎖できるものと推定されます(管理人の見解です)。



5. アパガード使用上の注意


フッ素やMIペーストの使用上の注意でも申しましたが、象牙質の虫歯は進行しやすいので、虫歯になりやすい体質の人は、アパガードの再石灰化能力に過度に期待しないほうが良いでしょう。
もし冷たいものや熱いものがしみるようなら、それは象牙質の虫歯なので、無理をせず歯科医院を受診してください。



6. MIペーストとアパガード


MIペーストもアパガードも、歯の構成成分を含み、歯を再石灰化させるという点は共通しています。
では、この両者のどちらを選べばよいのでしょうか。選択の参考に、比較しておきましょう。

まず両者の成分を比べると、アパガードが含むのは歯を構成するハイドロキシアパタイトそのもので、一方MIペーストは、ハイドロキシアパタイトの一部であるリン酸カルシウムです(別の一部は水酸化物イオン)。

前者のほうが歯の再石灰化には有利に思えますが、後者はフッ素と結合することで、歯に取り込まれるのを促進されます。
つまり、脱灰が起こるとフッ素イオンが水酸化物イオンと入れ替わってリン酸カルシウムと結合し、歯の一部になるということです。
しかも、このフッ素とリン酸カルシウムから成る物質(フルオロアパタイト)は、ハイドロキシアパタイトよりも酸によって溶けにくいので、フッ素の塗布の後にMIペーストを使うことで、再石灰化の強化が期待できます。
 参照⇒リン酸カルシウム 馬場歯科医院

従って、歯の再石灰化に関しては、フッ素と併用するのであれば、アパガードよりもMIペーストが有利と言えましょう。

再石灰化以外の効能については、以下の通りです。

・МIペースト
① 口の状態を酸性から中性に戻します(中和作用)。
② 口が酸性になりにくい状態を維持します(緩衝作用)。
③ 象牙細管を封鎖します。

・アパガード
① 虫歯菌や歯垢をからめ取り、除去します。
② エナメル質のミクロの傷を埋めて滑らかにし、歯垢や色を付きにくくします。
③ 象牙細管を封鎖します(ただし、管理人の推定です)。

両者にはこのような違いがあります。

アパガードの①の働きはMIペーストにはありません。しかし、フッ素を一緒に使っていれば、フッ素の効能の一つである「歯垢内での虫歯菌による酸の産生や歯垢の形成を抑制する」という働きで代替できそうです。
また、MIペーストは歯垢の中にまで取り込まれて歯を再石灰化させますから、菌や歯垢対策では両者引き分けといったところでしょうか。
ただ、歯垢・虫歯菌は除去したいという人なら、アパガードが良いでしょう。

また、唾液の緩衝能(口内の酸性化に対する中和能力)が低くて虫歯になりやすい人はMIペースト、歯の着色が気になる人はアパガードを選ばれると良いかと思います。

私は体質的に虫歯になりにくく、歯垢や菌の除去を重視するのでアパガードを使っています。
皆さんも、ご自分の体質や虫歯の状態に合わせてお選びください。

虫歯の進行を自力で止める2-4 ~パーフェクトぺリオ に続きます。



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お手数をおかけして申し訳ございません。「大人の事情」です。

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[ 2017/04/03 00:58 ] 歯の病気(虫歯) 虫歯 製品編 | TB(0) | CM(-)

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