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新説「深い虫歯も重曹で治る」⑨ ~重曹による虫歯の再生(仮説)〔2〕(虫歯の進行を自力で止める3-11)

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ここから記事本文です。

新説「深い虫歯も重曹で治る」⑧ ~重曹による虫歯の再生(仮説)〔1〕(虫歯の進行を自力で止める3-10)の続きです。


1. 重曹水で穴の中が再生するなら、歯の溝も埋まるのか?


前出の鈴木氏は、重曹洗口による虫歯の再生に関して次のような疑問を呈しています。

「例えば虫歯がない人が重層うがいをしたなら、自然にある歯の溝は埋まってしまうのでしょうか?」
 引用⇒重曹うがいで虫歯で空いた歯の穴が埋まる症例 (歯チャンネル88 回答8)

これについては、以下のように考えます。これも当ブログ管理人の仮説です。

まず、水などで口をゆすいだ後、水を吐き出すとき、普通は下を向きます。前を向いたまま吐き出すこともできますが、そんなことをすると大変なことになります。

重曹洗口の場合も、やはり下を向いて吐き出すはずです。そうなると、歯の溝には重曹水はたいして貯留しないと思われます。
仮に少しばかり溜まっても、唾液ですぐに薄められます。特に食後しばらくは唾液の分泌量が多いので、薄められるというより流されると言った方が適切でしょう。

なので、歯の溝の重曹水に唾液が流れ込んでも、カルシウム結合タンパクの分解は虫歯の穴の中ほどは起こらないでしょう。
余剰のカルシウムイオン(カルシウム結合タンパクの吸着を免れたカルシウムイオンを当ブログでは仮にそう呼びます)による再石灰化が起こっても、ごく短時間で終わってしまい、あとは唾液による通常の再石灰化に戻ると思われます。

一方、虫歯の穴は入り口が小さく、中の空洞が大きいため、水分の入れ替わりは緩慢になります。
そのため、カルシウム結合タンパクが分解され、再石灰化に回りうるカルシウムイオンが多くなると、唾液で薄められるのに時間を要します。
これによって、カルシウムイオン濃度が高い状態での再石灰化が継続しやすくなり、それが歯の再生につながるものと推察されます。


2.刺激唾液でも歯の再生は可能か

 
もし管理人の仮説が正しいなら、重曹洗口をしない場合でも、食中や食事の直後に出る刺激唾液はpHが高いため、これによってカルシウム結合タンパクが分解され、歯の表面は再生または成長するのではないか(ただし、pHが8.0またはそれに近い場合)という疑問が提起されるかもしれません。
これについては、重曹洗口をしない場合のほか、した場合についても考えてみましょう。

① 重曹洗口をしない場合


 A 臨界の回復までの時間

刺激唾液が出ていても、普通は重曹洗口と違って、口に溜めてゆすぐという動作をしません。よって、歯垢内への炭酸水素イオンの供給量は重曹洗口に劣ります。
このため、食後、歯垢内pHが臨界を回復して再石灰化が可能になるには、重曹洗口をした場合より時間を要すると思われます。
通常は臨界の回復まで約20~30分かかるとして、また重曹洗口では瞬時とすると、pH8.0の唾液の自然分泌では約5~10分くらいでしょうか(管理人の推測です。また食事の内容により異なります)。
この間は、余剰のカルシウムイオンが歯垢内に多く入っても、再石灰化は不可能となります。


 B 唾液のpHの低下

次に、食後しばらく経つと、唾液は分泌量の少ない安静時のものに切り替わり、pHが6.8程度まで下がります。
食事の終了から唾液の切り替わり(減少)までの時間は、管理人の経験では概ね2~5分程度です。

【補足】
参考までに、舌に与えられる味覚の刺激に対し、舌が味覚に順応するにつれて唾液の分泌量は減少したという実験報告があります。
それによると、唾液の分泌量が最大に達した後、約11秒後に1/2まで減少し、さらに5%以下に減少する平均時間は49秒であった、とのことです。
 参照⇒渡部 茂氏「味覚の順応が耳下腺唾液分泌量に及ぼす影響 成人での様相」(『小児歯科学雑誌』26(4)、1988年、所収)772頁。
 
これを踏まえると、食後の唾液の切り替わり(pHの低下)には、そう何分もかからないとも言えるでしょう。
【補足終わり】

唾液のpHが低下するとカルシウム結合タンパクの分解はできなくなり、カルシウムイオンが余剰となる動きが止まります。
また、この時点で既に余剰となっているカルシウムイオンも、唾液に流されて歯から離れたり、薄められたり、唾液とともに飲み込まれるため、濃度が低下します。
また、唾液のpH低下により、歯垢内pHの上昇のペースも鈍ります。
その結果、唾液の再石灰化力は通常レベルになります。

従って、歯垢内pHが臨界を回復するタイミングが、唾液のpH低下の後だと、余剰のカルシウムイオンによる強い再石灰化は起こりません。また同時期だと、ごく短時間で終わるでしょう。

なので、カルシウムイオン濃度が普通より高い状態での強い再石灰化は、重曹洗口をした場合より極めて短くなり、また起こらないケースも多いと考えられます。


 C 虫歯の穴の中との比較

参考までに、虫歯の穴の中は外の水分との入れ替わりが遅いため、以下のような動きが起こります。

・穴の中に重曹水が満ちている場合、そのpHは、外から入る唾液のpHが低下しても、それに遅れて下がります。よって、カルシウム結合タンパクの分解は、すぐには止まらず、余剰のカルシウムイオンはある程度発生します。
・外から入る唾液のpHが低下しても、重曹水のpHが遅れて下がるため、歯垢内pHの上昇のペースが鈍るのも、外の歯垢より遅れます。
・余剰のカルシウムイオンが唾液で穴の外に押し出されるときも、そのペースは緩慢になります。ゆえに余剰のイオンは存続しやすくなります。

これらが併せて再石灰化を強化しますが、穴の外ではこのような動きは起こりません。よって、穴の外では穴の中ほどの強い再石灰化は起こらないと見られます。

以上の考察から、pH8.0程度の刺激唾液でも歯の表面を再生または成長させることは不可能と思われます。


② 重曹洗口をした場合


一方、重曹洗口をした場合は、歯垢内pHは瞬時に臨界を超えます。
なので、刺激唾液(の中でもpHの高いもの)が出ている間は歯の表面でも通常以上の再石灰化が起こる可能性はあると思われます。

しかし、刺激唾液の分泌が終わり、唾液のpHが下がると、重曹洗口をしない場合と同じになります。
すなわち、唾液のpH低下によりカルシウム結合タンパクの分解も停止し、それによるカルシウムイオンへの吸着が再開されます。余剰のカルシウムイオンの発生は止まります。
また、唾液のpH低下により、歯垢内pHの上昇のペースも落ちます。
また、虫歯の穴の中と異なり、余剰のイオンが残っていても唾液により流され、飲み込まれます。

そのため、再石灰化は通常程度に戻ると見られ、歯の表面での再生・成長は困難であると推察されます。



2. 虫歯の穴を埋めたのは歯石なのか?


① 歯石説


以上の見解は、あくまでも当ブログ管理人の仮説です。
実際は虫歯の穴が埋まるのは、ハイドロキシアパタイト(歯の主要構成成分)の再生ではないのかもしれません。
だとすると、重曹洗口で穴が埋まる現象をどう理解すれば良いのでしょうか。

前述の匿名の歯科医師は、重曹洗口で虫歯の穴を埋めたのは歯石であると言います。
そして、歯石は多孔性なので、細菌などがスカスカ通るため、穴が埋まっても数年後にはその下に虫歯ができることもありうる、と指摘しています。
 参照⇒重曹うがいってどうなの。 -歯科医師の暴露日記

確かに、口内環境がアルカリ性に傾くと、虫歯ができにくくなる代わりに歯石がつきやすくなる、とされています。
 参照⇒予防歯科 | 日本橋桜通り歯科クリニック 

しかし、mabo400氏のブログに掲載された、埋まりつつある歯の穴の画像を見ると、歯石には見えません。歯の表面と同じ色であり、同じ質感を呈しています。
 参照⇒「重曹水」で虫歯が治った症例2 (4)


② 歯石であっても問題なし


また、仮に歯石であったとしても、その下に虫歯ができるという点には疑問があります。
というのも、歯石は細菌がスカスカ通るのであれば、重曹水はもっとスカスカ通ります。よって、虫歯菌が歯石の中に入り込んでも、重曹水は直ちに追いついて菌の活動を抑制し、酸を中和します。

歯石の中は、歯ブラシは当然届かないので、歯垢ができるでしょう(ごく微量ですが)。しかし、重曹洗口を続ければ、それも歯石化されてしまうはずです。
そして、これを繰り返せば、歯石の中のすき間は、水は通っても菌が通れないほど狭くなるでしょう。

なので、重曹洗口を続ける限り、この歯石は虫歯を悪化させることはないと思われます。

ちなみに、歯科医師の丸山和弘氏も、歯垢が完全に石灰化すると虫歯菌は活動できないため、歯石の下は虫歯になりにくいとしています。
 参照⇒虫歯と歯石はライバル関係!? 虫歯トリビア

普通の歯石でさえ、その下が虫歯になりにくいのであれば、細菌の通れない歯石なら、なおさら虫歯にはならないはずです。
とすれば、これは歯石でできた虫歯の詰め物と言ったところでしょうか。

我々が避けねばならないのは、虫歯が象牙質を貫通して神経に侵入することです。
たとえ歯石であっても、弊害がなく、かつ象牙質やエナメル質を覆うことで神経までの距離を稼いでくれるのであれば、それはもはや詰め物と呼んで良いのではないかと思います。

もっとも、歯石も主成分はカルシウムですから、酸性環境下では溶解するでしょう。
これを防ぐには、一生、重曹洗口を続けなくてはなりませんが、時間も金も歯磨きよりかからないので、大したことではありません。


③ 象牙質もどき


ついでですが、水(液体)は通っても菌が通れないという性状は、まるで象牙細管のようではありませんか(ただし、まれに虫歯菌が象牙細管を通って神経に入ることがあるそうです)。
となると、象牙質に達した虫歯に、このような歯石ができると、それは象牙質が再生したのと同じようなことなのかもしれません(材質も硬さも違いますが)。
まあ、これは素人のヨタ話として受け取っていただいて結構です。



3.重曹洗口否定論と現実の虫歯改善効果


以上のように、重曹洗口の効果を否定する見解は、どれも説得力に欠けます。
私のような素人さえ、簡単に納得させられないからです。
とはいえ、それに対する私の反論も、所詮は素人談義の域を出ませんから、否定論を論破したとまで言うつもりはありません。

否定論に立つ歯科医師は、すでに確立された歯科医学の理論に忠実な立場から発言しているのでしょう。
しかし、最近、YouTubeで見た武田邦彦氏の動画で、同氏は、
「理論上はこうなると確信していても、実験してみるとそうならなかったということは、いくらでもある」
と述べていました。
磐石に見えた理論が覆ることなど、これまでどの学問領域でも起こっています。
であれば、確立された理論や通説は、必ずしもあらゆる議論を決着させる決定的根拠たりえないと言わねばなりません。

さらに重要なのは、重曹洗口による実際の虫歯の改善例です。
無論、このブログでご紹介した改善例は、医学的なエビデンス(効果があるという証拠)としての価値を持つものではありません。
しかし、私もその効果を実際に経験している以上、これをでっち上げと決めつけることはできません。
そもそも重曹洗口に効果がないなら、私がわざわざ時間を費やして、ブログ記事を9本も書いて世間に勧める理由がありません。mabo400氏についても同じです。

それゆえ虫歯の改善例のデータも一概に無視できないという前提に立つなら、そして否定論の説得力の弱さに鑑みれば、今後、理論の側が修正を迫られる可能性も否定し切れません。

無謬である保証のない理論に基づく否定論と、虫歯が改善した現実。どちらを重視するべきか、皆さんもよく考えていただきたいと思います。

最後に、精神科医の和田秀樹氏の言葉を引用させていただきます。
「これまでの説が間違いかもしれないと思ったときに、改めたり、研究の対象にするのが科学者の姿勢だろう。
旧来の説に対する批判や異論を一笑に付していたら科学と言えない。
エビデンスを求めるというのも、これまでの治療指針が本当に正しいかを検証し、間違っていたら変えるためのものだ。
ずっと変わらない治療方針というのでは、なんらかの圧力や忖度さえ疑ってしまう」
 引用⇒和田秀樹氏「“変わらないもの”を信じ続けるリスクとは? 権威の傲慢、エビデンス検証の怠慢を疑おう」 (日経ビジネスオンライン)


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