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虫歯の進行を自力で止める2-1 ~フッ素

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ここから記事本文です。

 お勧め度・・・★★★
管理人によるフッ素の使用結果については虫歯の進行と痛みを止めた実例(システマEX / パーフェクトぺリオ / フッ素 / アパガード)でお知らせします。


「虫歯の進行を止める基礎知識」のカテゴリでは、虫歯の進行を止めるための基礎知識と基本の方法をご説明しました。
 参照(当ブログ記事)⇒虫歯の進行を自力で止める1-1 ~知りたいことが全部わかる虫歯の基礎知識 ①  
 ⇒虫歯の進行を自力で止める1-2 ~知りたいことが全部わかる虫歯の基礎知識 ②
 ⇒虫歯の進行を自力で止める1-3 ~知らないとヤバい基本の方法 ①
 ⇒虫歯の進行を自力で止める1-4 ~知らないとヤバい基本の方法 ②

このカテゴリでは、実際に使う医薬部外品などをお知らせしてまいります。
まず最初にこの記事でフッ素を、次の記事でMIペーストをご紹介します。

フッ素とMIペーストの効能は歯科医師も認めていて、例えば、歯科医師が一般人の質問に答えるサイトには、こんなやりとりが載っています。

 一般人 「何か食べたらすぐに磨くという自分なりの約束事が継続できれば、穴が埋まることは絶望的でも、進行だけはしないと期待できるものなのでしょうか?」
 歯科医 「その虫歯の部分、硬さはいかがですか? 硬ければ、進行を停止することは可能だと思います」
「どうしても自力で、というのならば、フッ素洗口剤やMIペーストの利用は有効かとは思いますが」
 参照⇒過度の歯磨き習慣の徹底で、虫歯の穴の進行だけは止まりますか? (歯チャンネル88)

最後の「有効かとは思いますが」という言い方は少し歯切れが良くありませんが、これは、歯科医院で虫歯リスク検査を受けた上で対処することが必要という文脈の中で述べられているためです。

虫歯リスク検査では、虫歯になりやすい体質かどうかが分かるので、ご自分がどちらなのか分からない人は受けてみられるとよいでしょう。
 参照⇒虫歯になりやすい!?サリバテスト(唾液検査)でむし歯リスクが判明 | 長谷川歯科医院

それと、あくまで基本的なことを守らないと、フッ素などに頼っても効果は相殺されます。
「虫歯の進行を止める基礎知識」のカテゴリで申し上げた基本の方法を必ず守った上で、フッ素などの製品を使用し、また基礎知識に基づいて製品の使い方を工夫してください。



1. フッ素の効能


フッ素の具体的な働きとしては、以下のものが挙げられます。

① 歯の表面に吸着することで、虫歯菌がつくる酸に歯が溶かされるのを防ぎます(脱灰抑制)

② 脱灰で歯質から失われたカルシウムイオンやリン酸イオンが、歯へ再び取り込まれるのを促進します(再石灰化促進)。特に初期の虫歯であれば、フッ素で修復可能です。

③ 再石灰化のさい、カルシウムイオンおよびリン酸イオンと結合し、フルオロアパタイトという耐酸性のある構造を作って歯の強度を高めます(歯質強化)

④ 抗菌力を持つので、歯垢内での虫歯菌による酸の産生や歯垢の形成を抑制します。

 参照⇒リン酸カルシウム 馬場歯科医院
    ⇒お口の中の手入れ法-歯の知識- (須貝歯科医院)
   ⇒オーラルケア フッ素について (ホワイトファミリー歯科)



2. フッ素で虫歯の進行を止める


通常、歯へのフッ素の塗布は虫歯の予防措置として行なわれますが、上に挙げた働きからすると、少なくともエナメル質の虫歯に関しては進行の阻止も可能のようです(象牙質については後で述べます)。

念のため、フッ素を配合した歯磨きジェルについて調べてみると、「コンクール ジェルコートF」(ウェルテック)の効能書きには、
「ムシ歯の発生及び進行・歯周炎(歯槽膿漏)・歯肉炎の予防、口臭の防止」
と書いてありました。

また、「チェックアップジェル」(ライオン)の効能書きにも、
「フッ素が再石灰化を促進し、う蝕(むし歯)の発生・進行を予防します」
とあります。

ほかに、「クリニカアドバンテージ デンタルジェル 」(ライオン)も同様です。

虫歯の進行の予防とは、発生した虫歯の進行を防ぐ、食い止める、という意味ですから、進行を止めるということです。

また、上記④の「歯垢内での虫歯菌による酸の産生や歯垢の形成を抑制する」という働きにも注目されます。
歯の詰め物の裏で虫歯が拡がると、そこにある歯垢を歯ブラシで除去するのは困難です。
しかし、フッ素が歯垢内にも浸透して酸の産生や歯垢の形成を抑えるのであれば、歯ブラシの届かない詰め物の下にある虫歯の進行を止めることも期待できそうです
ただし、これは管理人の希望的観測であって、専門家の見解ではありませんので、ご注意ください。

ちなみに、歯へのフッ素の塗布は、自宅などで市販のフッ素ジェルなどを使用する場合のほか、医療機関で受ける場合があります。
市販のフッ素は低濃度で、期待される効果は再石灰化の促進や酸の産生の抑制とされています。
一方、医療機関で用いられるフッ素は高濃度で、期待される効果は歯質の強化です。
 参照⇒フッ素塗布で虫歯予防 歯の豆知識! 歯医者さんネット

ただし、低濃度のフッ素でも長期間使用すれば、歯質の強化は可能です。
 参照⇒オーラルケア フッ素について (ホワイトファミリー歯科)(前掲サイト)



3. 象牙質の虫歯とフッ素


では、象牙質の虫歯についてはどうでしょうか。
ある歯科医師のブログには次のように記されています。
「フッ素はエナメル質だけでなく象牙質の虫歯予防にも効果的です。歯磨き粉やフッ素ジェルを効果的に使うことによって初期の象牙質の虫歯を再生させることができます
 引用⇒歯の象牙質の特徴と再生させる方法/象牙質知覚過敏の治療法 (おかざき歯科クリニック)

また、別の歯科医師は次のように述べています。
「フッ素は、歯の『象牙質』にも有効であることがわかっています。
象牙質の主成分はエナメル質よりも酸に弱く、脱灰スピードも旱いのですが、歯にフッ素を供給すると、象牙質の再石灰化も可能になります
 引用⇒歯のはなし「フッ素を有効に利用しよう!」 (さんたんだ歯科医院)

このように、虫歯が象牙質まで達してしまっても、少なくとも初期の段階であれば、なんとか再生させることが、フッ素を使うことで可能となるようです。

さらに言えば、初期の段階なら再生ができるのであれば、虫歯がある程度大きくても、フッ素を継続的に使うことで、原状回復は無理でもそれ以上の進行を止めて均衡を保てるのではないかと思われます(ただし、これは管理人の希望的観測です)。

また、上で述べた「歯垢内での虫歯菌による酸の産生や歯垢の形成の抑制」という効能から考えても、やはり象牙質の虫歯の進行を止める効果が期待できるものと思われます(同じく管理人の希望的観測です)。



4. フッ素使用上の注意点


フッ素で洗口したあと30分は、うがいや飲食を控えるべき、とされています。
 参照⇒フッ素洗口法3 ひぐち歯科クリニック

また、すでに申しましたように、虫歯になりやすいかどうかは個人差があります。それを決定づけるのは歯の質、唾液の量と緩衝能(口内の酸性化に対する中和能力)、虫歯菌の数、歯並びなどです。

普段からきちんと歯磨きをしていても虫歯になりやすい人は、フッ素に対しても過度の期待はしないほうがよいかもしれません。
特に象牙質はエナメル質より酸によって溶けやすく、虫歯になると急速に進行すると言われていますから、虫歯になりやすい人は油断は禁物です。
象牙質が虫歯になると、冷たいものや甘いものがしみるという症状が出ます。もしそのような症状が出たら無理をせずに歯科医院を受診してください。


虫歯の進行を自力で止める2-2 ~MIペースト に続きます。



 
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